足の裏やかかとにできるタコ(胼胝:べんち)は、日常生活の中で気づかないうちに形成されがちな角質の塊です。
合わない靴や癖のある歩き方により、足に負荷がかかり続けると、タコが悪化して痛みや違和感を引き起こす場合があります。
症状が進行したタコを治すには、専門店や医療機関で適切な施術を受ける必要があります。また再発防止のために、タコの原因となる習慣の見直しも欠かせません。
本記事では、セルフケアから専門店・医療機関での対処法、再発を防ぐための予防方法まで詳しく解説します。
タコ(胼胝)とは足裏にできる角質の塊を指す

タコは、医学的に「胼胝(べんち)」と呼ばれる、足裏に形成される硬い角質の塊です。足裏の骨が突出している部分や、靴との摩擦・圧迫を受けやすい箇所にできやすい特徴があります。
見た目は黄色または白っぽく見え、皮膚の表面は平らに盛り上がっています。また、痛みを伴わないケースがほとんどです。
ただし、タコを放置すると足裏のバランスが崩れてしまい、歩きにくさにつながるケースがあります。
足の一部に負担がかかり続けると、膝や足首の関節に痛みが生じたり歩き方が不自然になったりするため、歩行に支障が出る前にタコを治す必要があります。
タコの原因は慢性的な皮膚への刺激

タコができる主な原因は、同じ部分に繰り返し加わる物理的な刺激です。
足裏の特定の場所に圧力がかかり続けると、刺激から皮膚を守ろうとして角質が厚く硬く形成されます。
タコができる箇所は、日常的に過剰な負荷が加わっている証拠といえるでしょう。
例えば、ヒールが細く高い靴や、足のサイズや形状に合っていない靴などを履き続けると、足の特定部位に圧力が集中してタコができやすくなります。
特に皮膚が乾燥しやすい高齢者や、血行が悪くなる糖尿病などの疾患がある方は、皮膚が新しく生まれ変わる仕組みのターンオーバーが乱れやすく、タコができやすい傾向があります。
自分でできるタコの治し方と専門家によるケア

タコの治し方には、自分でできる方法から専門家に任せる方法まで以下の3つの選択肢があります。
症状の程度や原因によって適した方法は異なります。自分に合う方法を見極め、適切な対処を行いましょう。
①:外用薬で角質を柔らかくする
タコができて硬くなった部分に専用の外用薬を塗り込むと、角質が柔らかくなる効果が期待できます。代表的な薬は、サリチル酸ワセリン軟膏や尿素系の外用薬です。
角質が柔らかくなったらピンセットなどの器具を使い、痛みを感じない範囲で角質を少しずつ削っていきましょう。入浴後、皮膚が柔らかくなっているタイミングで行うのがおすすめです。
なお、硬く厚くなった角質を無理にカミソリなどで削り取るのは避けましょう。皮膚が傷つき、出血や細菌感染を引き起こすリスクが高まります。
自分でケアするのが難しい場合は、専門店や医療機関への相談を検討しましょう。
②:専門店で角質を削ってもらう
フットケア専門店では、足裏やかかとにできたタコをはじめ、足に関するさまざまなトラブルを専門的にケアしています。
角質をケアする施術でまず行うのは、硬く厚くなった角質部分の保湿です。皮膚を柔らかく整えてから、専用の道具を使用してタコができている部分を少しずつ丁寧に削っていきます。
角質を削り終えた後は、再度皮膚を保湿して仕上げを行います。
施術後は足裏がツルツルとした滑らかな触り心地になり、見た目もきれいに整うため、セルフケアに不安がある場合は専門店の利用を検討するとよいでしょう。
③:医療機関で角質の除去や疾患の治療をしてもらう
医療機関への相談は、症状が重度である場合やセルフケアで改善がみられない場合に有効な選択肢です。
施術では、硬化した角質を外用薬で柔らかくしたり、ハサミやメスなどの医療器具を用いてタコを除去したりします。
また、医療機関では医療行為できるのが利点です。タコの原因が単なる角質の蓄積ではなく、足底粉瘤(そくていふんりゅう)といった良性の皮下腫瘍である場合も、腫瘍自体の治療ができます。
さらに、細菌感染によってタコに痛みや赤みが伴う場合も、医療機関で対処が必要です。
角質が硬く厚くなる以外にも腫れや膿(うみ)など気になる症状があるときは、皮膚科に相談しましょう。
どのタイミングで専門店や医療機関に相談すべき?

タコは軽度であれば自宅でのセルフケアで改善を目指せますが、痛みが生じるほど悪化しているときは、専門店や医療機関へ相談しましょう。
痛みが出る前でも、タコが大きくなり歩くときに違和感があるなら相談すべきです。タコの面積が徐々に広がっている、厚みが増していると気づいたタイミングで相談しましょう。
なお、タコだけでなく足裏全体の角質の硬さやかかとの乾燥が気になる場合は、専門店への相談がおすすめです。足全体を包括的にケアしてもらえます。
またタコの症状が通常と異なり、赤みや腫れ、膿(うみ)が出るなどの異変が見られる場合は腫瘍や細菌感染が疑われます。この場合は、専門的な治療が受けられる医療機関へ相談しましょう。
タコの再発を防ぐための予防法3選

タコを治しても根本的な原因が解消されなければ再発してしまう恐れがあります。以下の3つの予防法を日常生活に取り入れましょう。
上記の方法を継続的に実践すれば、足への過度な圧力や摩擦を軽減できます。日常生活に取り入れて習慣化し、タコが再発しにくい状態を作りましょう。
①:足に負担がかかる靴を避ける
タコの予防には、足に負担をかけない靴選びが不可欠です。靴を購入する際は必ず試し履きを行い、自分の足にしっかりフィットするものを選びましょう。
靴選びの際は、ハイヒールや足を強く締めつけるデザインの靴を避けるべきです。細く窮屈な形の靴は、足の特定の部分に圧迫がかかりやすくなるため、刺激が蓄積してタコができやすくなります。
また、大きすぎる靴も避けるようにしましょう。大きい靴を履くと歩行時に脱げないよう無意識に足に力が入るため、余計な負荷がかかり、タコの原因になります。
革靴など底が硬い靴も、地面からの衝撃が足に伝わりやすく角質が厚くなりやすいため、できるだけ避けた方がよいでしょう。
自分に合った靴がなかなか見つからない場合は、靴選びの専門家であるシューフィッターに相談するのがおすすめです。シューフッターの資格を持つ方は、靴の専門店や百貨店の靴売り場などにいます。
アドバイスにより自分にぴったりの靴が選べれば、タコの予防につながります。
②:正しい歩き方を意識する
自分に合う靴選びができたら、正しい歩き方にも意識を向けましょう。
姿勢や歩き方に歪みがあると、足の特定の部分に負荷が集中し、角質が厚くなりやすくなります。背筋を伸ばし、体の重心が左右のどちらにも偏らない状態で歩くよう心がけましょう。
また、足のトラブルが原因で歩きにくさを感じている場合は、インソールの使用がおすすめです。
特に足の親指が変形する外反母趾や、土踏まずが平らになる扁平足の場合は、インソールを活用すると足裏への負担を分散できて歩きやすくなります。
③:保湿ケアでターンオーバーを促す
足の皮膚を健やかに保つために、保湿ケアを習慣化させましょう。保湿を怠って皮膚が乾燥すると、ターンオーバー(皮膚の生まれ変わり)のサイクルが乱れ、古い角質が剥がれにくくなります。
保湿ケアをする際は、ヒアルロン酸やワセリンといった保湿成分が含まれるクリームの使用がおすすめです。
また、尿素やグリセリンが含まれたクリームやローションは角質を柔らかくする効果が期待できるため、皮膚が硬くなるのを防げます。
足の保湿をしっかり行えば、タコの予防はもちろん、かかとのひび割れといった乾燥トラブルを防げます。お風呂あがりに保湿する習慣をつけ、皮膚のターンオーバーを促しましょう。
タコと同じ原因で発症し、よく混同される「魚の目」

タコと同じ原因で発症する症状には、魚の目があります。
魚の目はタコと見た目が似ていますが、中心部に芯があり、歩行時や圧迫されたときに痛みを伴うのが特徴です。
そもそも足のトラブルが起こる背景には、足に合わない靴を履き続けるなど、足への継続的な圧迫・摩擦が関係しています。
足だけではなく爪にも負担がかかるため、タコや魚の目以外にも巻き爪や変形爪といったトラブルも起こりやすくなります。
巻き爪は、爪の両端が皮膚の内側に巻き込む症状です。窮屈な靴により爪が圧迫されると、爪が内側に巻く力が強くなり、巻き爪につながります。
一方で変形爪は、爪が分厚くなり、黄色っぽく変色する症状です。靴による圧迫や乾燥によって爪の成長が妨げられると、徐々に爪の厚みが増してしまいます。
魚の目や巻き爪、変形爪の治療は、フットケア専門店で対応してもらえます。タコ以外に足のトラブルを抱えている方は、一度専門店に相談するとよいでしょう。
なお、タコと同じ原因で発症する症状の治し方が知りたい場合は、下記の記事を参考にしてください。
タコの治し方を実践してツルツルな肌を目指そう

タコは、適切な治療と予防策で改善が期待できる足のトラブルです。治し方にはセルフケアと専門家によるケアがあるため、症状に合わせて適切な対応を選びましょう。
また、タコは足への刺激や摩擦が積み重なることで発生するので、日頃の予防も欠かせません。履いている靴や歩き方を見直し、保湿ケアを行ってタコができにくい対策をしましょう。
専門家によるタコの除去を検討している方は、巻き爪補正店への相談をご検討ください。
足のプロフェッショナルとして、爪や足の状態を見極め、適した施術を提案いたします。
再発防止に向けたアドバイスも行っているため、ツルツルできれいな肌をキープしたい方はぜひ一度足を運んでください。
