糖尿病とフットケア
2023年04月15日
巻き爪との関連性
糖尿病は末梢の血管が狭くなり詰まりやすく、足への血流が悪くなります。高血糖の状態にあると血液や酸素や栄養が行き渡らず、傷が治りにくくなったり、バイ菌と戦う力が弱まり感染しやすく、神経障害を伴ったり、悪化すれば潰瘍や壊疽などの重大な糖尿病足病変を招く恐れがあります。
爪は末梢の循環状態や栄養状態に影響を受けやすいため、糖尿病の方の爪は巻き爪になりやすく、その巻き爪が皮膚に刺さり、皮膚から感染して潰瘍や壊疽などの重大な足病変へと進行する可能性があります。その為、【早期発見】【早期治療】がとても大切になります!
巻き爪と糖尿病はとても深い関連性がありますので、巻き爪でお悩みの方は重大な足病変に進行する前に早めに診てもらいましょう。
日常のフットケア
●毎日、足を観察しましょう!
・糖尿病の合併症の1つ『糖尿病網膜症』で視力が低下すると傷や足の変化にも気付きにくい
・神経障害があると感覚が鈍くなったり、痛みを感じない
①足全体,足裏,足趾や足趾の間などに傷はない?色は大丈夫?
②長時間歩いたり、運動した後はいつもより注意して観察しましょう
③巻き爪の有無、爪の色、爪の厚さ
④足裏にタコやウオノメの有無
⑤足の変形を伴う場合、変形部分は赤くなったりしていないか
●毎日、足を清潔にしましょう!
・高血糖が続くと抵抗力が低下し感染しやすい
・感染を防ぐためには清潔を保つことがとても大切
①石鹸で泡立てて、柔らかいスポンジで優しく洗いましょう
②指の間は汚れがたまりやすいので、忘れずに洗いましょう
③優しくタオルで水分を拭き取りましょう
④乾燥から皮膚のバリア機能が低下して傷をつくってしまうため、保湿クリームで保湿しましょう
⑤爪も乾燥すると縮まって巻き爪のリスクになります。オイルで爪も保湿しましょう!
●爪を正しく切りましょう!
爪を切るときは皮膚を傷つけないように注意して、スクエアになるように切りましょう!長すぎる・深爪・角も切らないようにしましょう!
●自分の足に合った靴を履きましょう!
●靴下を履きましょう!
素足を避けて傷を足から守ることも大切です。関節の変形やアーチが低下している方は5本指ソックスがおススメです!
●火傷に注意しましょう!
神経障害がある方は特にホカロン、湯たんぽ、電気あんかなどの低温火傷に注意しましょう。
糖尿病の方は免疫力も低下しているので、火傷から感染するリスクや治りにくく、重大な潰瘍や壊疽にならないように注意することも大切です
●自己判断で足の処置も危険です!
足の専門店や医療機関を受診しましょう